経済書をまったり読むスレ [ 全レス最新50トップページ ]

1 名前: Economania [2006/11/24(金) 00:25:07] ID:S [TB]

クルーグマンの著作など、経済書をまったりと読み進めるスレです。

自分は経済をあまり知らないため、本を読んでいてもいろいろ疑問に思うことだらけなので、
いろいろ教えていただけるとうれしいです。

ぜひ、多くの人にお薦めの経済書(教科書を含む)を紹介したり、いろいろ議論を交わしていただきたく思っています。
トコトン盛り上がりませう!

2 名前: すりらんか [2006/11/24(金) 00:53:02] ID:7 [TB]

とりあえず,今年のベストテンでも出してみましょうか?
んで年末の東洋経済,ダイヤモンドあたりのランキングとくらべてみるとか.

3 名前: Economania [2006/11/24(金) 23:50:54] ID:S [TB]

>>2
興味深いです。
僕は今年の話題書は「ヤバい経済学」しか読んでいませんが…(沈没)

4 名前: 名無しさん [2006/12/06(水) 19:06:35] ID:a [TB]

クルーグマンの「グローバル経済を動かす愚かな人々」の最初の章に、
ある産業の生産性の向上は、経済全体での失業を増やすわけではない、
という話があります。
ある産業(たとえばソーセージ)の生産量が増えたら、
それに応じて需要を生み出してやればいい、とのことですが、
ここがわかりません。

最近野菜が豊作で、値崩れを避けるために農家が自主廃棄に走っているなどの現実を見ると、
「生産量に応じた需要を生み出すこと」は不可能に思えます。
このギャップはどのように埋めればいいのでしょうか?
教えていただけますか?

あと、これはミクロ経済学の話題なのでしょうか?
この状況を数理モデルで書き下し、分析することは可能なのでしょうか?
複数の産業にまたがっている話(クルーグマンの本では、パンとソーセージ)なので、一般均衡分析なのですか??

5 名前: すりらんか [2006/12/06(水) 21:44:14] ID:7 [TB]

>最近野菜が豊作で、値崩れを避けるために農家が自主
>廃棄に走っている
ってなことが可能なのは市場が競争的ではないからです.
(もし競争的ならば他の農家が自主廃棄して値段が維持
されたところで自分だけ大量に売るでしょう)ようするに
カルテルがあるって事.

>この状況を数理モデルで書き下し、分析することは可能な
>のでしょうか?
1・2年生向けの教科書に載ってると思うよ(僕の頃は定番
だったけど,最近はあんまりはやりの話題だから載ってない
のかなぁ)

6 名前: すりらんか [2006/12/06(水) 21:45:07] ID:7 [TB]

(×)あんまりはやりの話題だから
(○)あんまはやらない話題だから

7 名前: 名無しさん [2006/12/07(木) 19:27:50] ID:a [TB]

>>5
ありがとうございます。
そもそも、日本の農業は自由競争の条件を満たしていないのですね。
すみません、私が「こういう状況はモデル化でき」るのだろうか?
と疑問に思ったのは、クルーグマンの話のほうでした。

クルーグマンのモデルでは、世の中で、パンとフランクフルトを
生産してる状況を考えて、人々は、それをホットドッグとして消費します。

1億2千万人が6千万人ずつ各産業で働いていて、
二日で1本のソーセージ、二日で1つのパンを生産できます。
つまり、毎日3千万個のホットドッグが生産され消費されます。

ここで、ソーセージの生産性が倍になり、一日で1本生産できるようになります。

クルーグマンの本では、
4千万人がソーセージ産業に残り、一日4千万のソーセージを生産し、
8千万人がパン産業で働き、一日4千万のパンを生産し、
結果、4千万のホットドッグが生み出され、みな豊かになる状況を考えています。

上の世界では、ソーセージとパンが補完しあってホットドッグを生み出していることや、

さらに重要なのは、ホットドッグの生産量が一日あたり3千万個から
4千万個に増えたとき、クルーグマンの世界では、それに対する“需要があった”からうまくいったわけです。

しかし、「ホットドッグ4千万個も食えないよ!」ということになれば、
ソーセージ産業における生産性の上昇は、失業を生み出し、
クルーグマンの結論とは逆に、社会的には望ましくない結果を生じるのではと思えるのです。

一言で言うと、
「供給はそれに応じた需要を“いつでも”生み出せる」のだろうか?、
ということなのかもしれません。

8 名前: cloudy [2006/12/07(木) 23:01:26] ID:V [TB]

> 生産性成長が失業を生み出し

こちらで示されている
http://ksghome.harvard.edu/~jstock/

このグラフは、むしろ逆の事実を示しているように見えます。
http://ksghome.harvard.edu/~jstock/pdf/rs_fig8a.pdf

9 名前: luke [2006/12/08(金) 09:54:54] ID:F [TB]

古典的な考え方だと、供給が増え「過ぎた」ならば、それに応じて
価格を下げれば必ず需要を増やすことができて、いつでも供給に
応じた需要を生み出せる、ということになります(Sayの法則)。

しかし、実際には名目価格がなかなか下がりにくくて、すぐに
市場が均衡しないということも有り得ます。その場合でも
クルーグマンも書いてますが、中央銀行が貨幣の供給を増やして
やれば、実質的に価格を下げることができますから、市場を早く
均衡させることができます。

個々の市場は遅かれ早かれ、常に均衡に達することが可能です。
調整が遅れてギャップが生じることは有り得ますが、その結果の
失業とか好不況のような、社会全体の景気は中央銀行が決める
ことで、中央銀行が十分に「アクセルを踏めば」全部の
市場の調整を早めることが可能です。

>「ホットドッグ4千万個も食えないよ!」

より現実的な話にするならば、単に個数だけではなくて高級品に
シフトしていけば、「物理的に食べきれない」という心配はなく
なります。以前のソーセージ2個分の手間がかかる高級ソーセージ
1個を生産すればよいわけです。

実際、食品も工業製品もサービスも、長い間で見れば量だけでなく
質的な向上が大きいのです。貧しい国と比べて日本の一人当たり食糧
消費は桁違いですが、カロリーとか量が桁違いなわけではありません。

10 名前: 名無しさん [2006/12/08(金) 16:46:20] ID:a [TB]

>>8>>9
cloudyさん、lukeさん、
実証面、および理論面に渡って解説していただきありがとうございました。

セイの法則とは、そういう内容だったのですね。
(価格変化の効果が頭から抜け落ちてました)
いま自身の不明を恥じています(汗)

「供給はそれ自身の需要を生み出す」とはある種のドグマ、
というよりは、価格が伸縮的であれば得られる、
古典派による理論的な帰結なのですね。

現実と照らして謎なのは、
>中央銀行が十分に「アクセルを踏めば」全部の
>市場の調整を早めることが可能
ならば、なぜそれをしない・しなかったのか、という点です。

少なくとも今は強い引き締めに入ってますよね。
(前年同月比で22%もマネタリーベースを減少させた、
という記事を数日前に見ました。
ただ、デフレが極端に悪化していないようなのを考えると
貨幣の流通速度が(景気回復を反映して?)だいぶ上昇したんでしょうか。。)

11 名前: luke [2006/12/10(日) 23:07:59] ID:F [TB]

>現実と照らして謎なのは、
>>中央銀行が十分に「アクセルを踏めば」全部の
>>市場の調整を早めることが可能
>ならば、なぜそれをしない・しなかったのか、という点です。

「日銀にはそうするインセンティブがない」というのがよく言われる
解釈ですね。ただ、経済学的な分析というのはあくまで統計的に
あてはまる話であり、日銀総裁・政策委員のような少人数の集団に
それほど良くあてはまるとは限りません。属人的な要素も大きいでしょう。

>前年同月比で22%もマネタリーベースを減少させた

不必要に引き締めすぎなのは確かだと思いますが、ここでの22%という
値は、量的緩和政策での日銀当座預金の超過準備分(ブタ積みと呼ばれた、
直接には何の効果もないとされる金額)がなくなった分を含んでいるので
注意が必要だと思います。

11月のマネーサプライ伸び率は前年同月比で+0.7%で、一応伸びては
います。(非常に低い伸び率で、引き締めすぎであるとは思いますが)。

12 名前: 名無しさん [2006/12/12(火) 19:59:50] ID:a [TB]

>>11
お返事遅くなってすみませんでした(汗)

>量的緩和政策での日銀当座預金の超過準備分(ブタ積みと呼ばれた、
>直接には何の効果もないとされる金額)がなくなった分を含んでいる

を読んで安心しましたw

13 名前: Economania [2006/12/13(水) 13:38:25] ID:S [TB]

岩田規久男著「間違いだらけの経済常識」の中に、
「地代が地価を決定する」という話がありました。

将来、地代や家賃の上昇が「予想」されると、それを織り込んで、
現在の時点で、地代が上昇する、という話でした。

僕が衝撃を受けたのは、
地代が地価を決めるのか、地価が地代を決めるのか、その因果関係の方向を
証明する方法がある、という箇所でした。
(自分にとっては、経済学に触れた中で最大の衝撃でした!)

14 名前: 名無しさん [2006/12/13(水) 13:46:01] ID:S [TB]

ただ、残念なことに、その本の中には、その手法に関する説明が
まったく書かれていませんでした。
(さらには、その方法で、上記因果関係をテストした人はいないらしい、
なぜなら、まともな経済学者にとっては当たり前のことだからだ、とも
書かれていました)

そこで、自分で調べてみたところ、グレンジャー因果という言葉を見つけました。(これが上記、因果関係を知るための手法なのでしょうか?)

さらに調べてみたところ、グレンジャー因果性というのは、
「事象Aが事象Bに先行して発生したとき、
事象Aは事象Bに対してグレンジャー因果を持つ」というのだ、
という説明をWEB上で発見しました。

しかし、これでは、地価の上昇が地代の上昇に先行したとき、
地価が地代に対してグレンジャー因果を持つことになり
経済学が考えるような、地代から地価へ、という因果関係が見えないように
思われます。

15 名前: Economania [2006/12/13(水) 13:54:15] ID:S [TB]

散々、長々と書いて恐縮ですが、質問があります。

・上記の因果関係(例えば、地代が地価を決定する)を検証する方法論には名前がついているのでしょうか?

・因果性の検証には、やはり、ある種の経済学的な「モデル」が必要なのでしょうか?
(「予想」を明示的に組み込んだモデル??)

・統計ソフトで、その「因果性」を検証できるものは存在するのでしょうか?

・お薦めの参考書があれば教えていただけますか?

教えていただけるとうれしいです。

16 名前: すりらんか [2006/12/13(水) 22:12:54] ID:7 [TB]

その本を読んだことがない(あるかもだけど忘れた)のでおおざっぱに回答.

・グレンジャー因果
これは文字通り統計的な順番を示すだけです.むしろ「それは因果ではな
くグレンジャー因果にすぎないのでは?」といった使われ方をする方が多
いかも?

・地価と地代
これは統計的にそうだという話ではないです.そうでないと矛盾が生じるか
ら「当然」だというわけ.土地からの収益以上の地代を払う人はいないた
め,土地からのインカムゲインはその土地から得られる便益で決定してし
まう(逆の場合は裁定者が登場).地代が決まってしまっているんだから
「地価→地代」という因果はないというわけ.

一方,土地所有からはインカムゲインが得られる.もってるとたくさん得
するものの値段が高いのはこれまた当然(これは裁定者が一人いれば成り
立つ).だから「地代→地価」の因果関係はある.

もちろん地代のみが地価の決定原因かどうかはここでの話とは別.

17 名前: Economania [2006/12/14(木) 00:53:46] ID:S [TB]

>>16
コメントありがとうございます!

少し興奮しすぎて僕の質問・文章が散漫になりすぎたみたいで反省しています。

岩田先生は著書の中で次のように書いています。
「地代が地価を決めるのか、それとも、地価が地代を決めるのかっていう
因果関係の方向を証明する方法はあるんだよ。もっとも、実際にその方法で
地代と地価の因果関係をテストしてみた人はいないようだ。
それはなぜかっていうと、およそまともな経済学者なら地価が地代を決めるなんて
考えないからね。まともな経済学者はテストしてみる気にもならないってわけだ。」

18 名前: Economania [2006/12/14(木) 01:08:49] ID:S [TB]

ということで、「地代→地価」という経済学的必然性は別として、

それらの因果関係をテストする方法がある、という主張であると読み取れます。

僕は、それは統計的というか、計量経済学的手法なのではないか、と思ったわけです。

昼の書き込みの後、近所の図書館に行って、2003年の経済セミナーを借りて、連載の時系列分析に関する記事を斜め読みしたところ、
(斜め読みですみません!計量経済学の知識はほぼゼロな上、
時系列分析はもっと分からないので斜め読みしかできなかったのです)

そこで僕が理解した限りでは、
2つの時系列 Y_tとX_tがあったときに、
Y_t=αY_t-1 + βX_t-1 +c ・・・(1)
のβがゼロでなく、かつその係数の有意性が示せたときに、
XはYに対してグレンジャー因果を持つ、というものでした。

で、この方法論で、地代と地価の関係を論じるには、それぞれの
時系列データを用意して、たとえば(1)式のような関係を理論的に(?)
想定して、まずはYを地代とし検定すると、βの値がゼロもしくは、それが有意でなくなる、という結果が得られるのだろうな、と想像しました。
さらにYを地価とすると、X(つまり地代)がYに対してグレンジャー因果を持つという結果になるだろうと想像したわけです。

19 名前: Economania [2006/12/14(木) 01:17:15] ID:S [TB]

また、長々となってしまいましたが、ここまでが僕の理解
(あるいは間違っているかもしれませんので、妄想?)したところです。

で、ここからが本題なのですが、僕が知りたいのは、具体例を挙げて言うと次のようなお話です。

「受験勉強と受験」を想像してください。

いま受験生A君が受験勉強を始めました。すると受験勉強が進むにつれ、
A君の学力は向上していきます。
そして、しかるべき期日に「受験」の日がやってきます。

このとき、常識的に考えればA君は「受験」を目標として勉強し学力を蓄えたわけであって、

受験勉強(とそれによる学力の向上)が原因となって、「受験」というイベントが生じたわけではありません。

で、この状況に上記手法を適用しようとすると、困難に陥るように思われます。

20 名前: Economania [2006/12/14(木) 01:25:33] ID:S [TB]

困難の原因は3つ考えられます。

(1)
「受験勉強による学力の変化」は、「時系列データ」です。
しかし「受験」というイベントは、たった一回限りのイベントです。

(2)
また、受験勉強は、受験前日に終わります。
だから、Yを受験勉強、Xを受験、と置いて検証することができません。
つまり、そもそもグレンジャー因果を考えられる組合せが、
「受験勉強→受験」だけになってしまうのではないかと思うのです。
受験を企画したのは大学の運営者なのですから、これはおかしな話です。

(3)
さらには、「受験勉強と受験」では、(1)式のようなモデルの立てようが
ないように僕には思われます。

21 名前: Economania [2006/12/14(木) 01:29:29] ID:S [TB]

僕の疑問は、「受験勉強と受験」のようなものでも、

「受験」が原因となって(つまり「受験」を目標として)、
A君は「受験勉強をし、学力を向上させた」

という「結論」を導出してくれるような「方法論」はあるのだろうか?
あるとすれば、どのような方法だろうか?

ということなのです。

22 名前: Economania [2006/12/14(木) 01:33:40] ID:S [TB]

というわけで>>21が質問の核心でした。

分かりやすく書こうと思えば思うほど文章が長くなってしまう悪い癖が出てしまいました。

すりらんかさんはじめ、コテハンのみなさまには、出来の悪いゼミ生が
ついてしまったような負担をお掛けしますが、
お時間のあるときにコメントをいただければ幸いですm(_ _)m

23 名前: Economania [2006/12/14(木) 01:52:13] ID:S [TB]

度々すみません、僕の頭の中にある受験勉強と受験の関係を
グラフというか、絵にしてみました。
本来の「受験のために受験勉強による学力向上を試みた」という
因果関係を導いてくれるような手法はありますでしょうか?



24 名前: Economania [2006/12/14(木) 01:57:03] ID:S [TB]

(jpgだと表示されないみたいなのでgifで貼り付けます。本当にすみません(涙))



25 名前: 名無しさん [2006/12/14(木) 11:45:48] ID:2S [TB]

>>13
通りすがりです。

その本は僕の愛読本でもあるので多少答えられますが、ほぼすりらんか氏の答と同じで、
「地代が地価を決める」というのはいわば基本的な経済学の考え方を初心者に説明した
逸話的な話で統計的にどうこうという話じゃないです。

ようするに、「こんなに地価が高くては地代を上げなきゃやってられない」とか
「銀座で喫茶店を営業するならコーヒー1千円じゃないと採算とれないから困る」といった
世間にありがちの“間違い”は経済学から見れば逆立ちした論理なんだと、ということ。
(逆にみんなが土地に高い値段(地代)をつけるから地価が高くなるし、
銀座で高いコーヒーを飲んでもいいという人がいっぱいいるから一杯1千円つけられる。)

そういう発想が“常識”となれば、この本は卒業でしょう。こんどはあなたが
そういう誤解している人を掲示板で見つけたらこの例えをうまく使って
説明すればいいのです。
(苺あたりにも逆立ち論理の人ってわんさかいる・・ッファラバdf・・・ry)

26 名前: 名無しさん [2006/12/14(木) 11:48:14] ID:2S [TB]

それにしてもこんないい本が絶版なのはもったいないな。実はこの間探してみたけど
もう本屋に在庫もないみたい。

内容的にちょっと古くなっているので(バブルの後ぐらいの時期)、岩菊センセイに
続編を書いてもらいたい。

(似たような主旨のテキストに飯田氏のやつがあるけど、こういう会話形式のものがあってもいい。)

27 名前: すりらんか [2006/12/14(木) 12:30:20] ID:7 [TB]

>因果関係をテストする方法がある
というよりも
>因果関係の方向を証明する方法はあるんだよ
ということなのかとおもいます(で証明は僕が書いたとおりなんじゃないかと).

テストする……としたら実験しかないかと思います.
例えば,地代は変わりようがない状態で繰り返し土地売買をやって
表面上の価格をつり上げるとか……

ちなみに図の場合
「学力上昇は受験をクレンジャーコーズした」
ということになります(時間的前後関係を検出する「だけ」なんです).
だからグレンジャーコーズは経済理論で予想される関係が

28 名前: Economania [2006/12/15(金) 00:03:38] ID:S [TB]

>>27
早速のご教示ありがとうございます。
文章が途切れているのが残念ですが…

さらに質問を続けるのをお許しください。
また、計量経済学はほとんど分からないため、トンチンカンな質問が
飛び出すかもしれませんが、それも許していただければ幸いです。

学力向上と受験の関係については、グレンジャー因果を考える方法では、
議論できないことは理解しました。
グレンジャーコーズにはこだわりませんので、さらにご意見をいただけるとうれしいです。

そこで、>>24の図を少し書き換え、
「勉強による学力の向上と命題の証明がひらめく」という事象に置き換えました。(図参照)

こうすることにより、"常識的"には、
「学力の向上が命題の証明のひらめきをinduceした」という状況だと考えられます。

そこで突然なのですが、
蓑谷千凰彦「計量経済学(第3版)」東洋経済新報社
の151ページに書いてあることが、僕の疑問と関係があるかもしれないと思いました。
(以下引用です)

「因果関係を分析する際、経済構造を定式化する構造接近法が伝統的方法である。
因果関係は構造方程式に、あるいは相互依存関係は構造方程式体系に明示的に表わされる。
入力は外生変数であり、出力は内生変数である。
そして外生および先決内生変数を原因変数、内生変数を結果変数とよぶことができる」

29 名前: Economania [2006/12/15(金) 00:04:26] ID:S [TB]

(図を貼り損ねました(汗))



30 名前: Economania [2006/12/15(金) 00:15:15] ID:S [TB]

さらに書きますと、

ここに移動する前の掲示板の
「◆経済に関する質問すれ◆」での41番目のドラエモンさんによる発言、
「内生変数間の時間的前後関係は、ルーカス批判に耐えられない主張でありりじぇくと。」

というのが何らかの関係を持っているように思われるのです。

つまり、「勉強による学力の向上」が「命題の証明をひらめかせた」ようでもあり、
「命題を証明したい」から「勉強して学力を向上させよう」と思ったようでもあり、

うまくモデル化をすると、この両者が「モデルの中の内生変数」となり、
その時間的前後関係、つまり、「学力の向上」が「証明のひらめき」に先行したとしても、
だからといって、学力の向上が証明のひらめきの原因だとは“いえない!”

というようにモデル化はできるのだろうか?という疑問に行き着きました。

だんだん、経済から離れてしまいましたが、上に書いたことは正しいというかありうる話であるかどうかコメントをいただけると幸いです。

31 名前: まつぼっくり [2006/12/15(金) 11:14:42] ID:1 [TB]

行方不明になっていた>>25>>26の投稿を、元の位置に挿入しました。
多少、流れが変わっています。m(_ _)m

32 名前: あぼーん [2006/12/15(金) 13:02:53] あぼーん [TB]


33 名前: すりらんか [2006/12/17(日) 00:53:37] ID:7 [TB]

統計的分析の目指すところは,多くの場合,
・ある仮説の必要条件の成立を確認する
ことにあります.内生変数と外生変数の区別も理論的な仮説をベースにし
両者の関係を発見すると言うよりも「確認する」ことが重視されます(構
造モデルでは特に).

ざっくり言うと……それまでの主流である構造推計に対し,統計で「あり
そうな仮説」をピックアップするのが時系列モデルの当初の目的です.だ
から「因果がありそうな場合は時間的な前後関係もあることがおおいかん
じ」というわけでグレンジャーコーズが重要になった.

で,グレンジャーコーズの注意点として変数の変化の前に「変数の変化
の前に,その予想が重要になる」場合,変数の前後関係に注目していると
因果関係を逆に捉えてしまうことになる.それを解決するためには理論を
前提とした構造推計が必要(そうするとfact findではなく確認になる).

>>30の例は普通のルーカス批判の話とは違う.
将来のイベントを予想して現在の行動が変わるというのがルーカスの指摘.

例えば,どんなに「命題を証明したい」と思っても「学力の向上」がなけ
れば「命題の証明をひらめかせた」というイベントは起きない.だから,
すなおに、「勉強による学力の向上」が「命題の証明をひらめかせた」の
原因.

とこんなところが僕の理解.
かなり自己流だと思うけど.

34 名前: Economania [2006/12/19(火) 02:24:00] ID:S [TB]

>>25>>26
たしかに、復刊、もしくは最新の経済事情に即した、あるいは、
よくある誤解を正すような本で経済学的な思考を徹底的に教え込んで
くれるような本を岩田先生など日本人の先生に書いてほしいですね。

「ランチタイムの経済学」などは少し読みにくいと感じます。
どうも外国人の書いた本は、その思考法の違いゆえか、それとも翻訳の
まずさゆえか、僕の理解力不足のゆえか(←これですね(汗))、
どうも読みにくくて仕方ありません。

35 名前: Economania [2006/12/19(火) 02:30:21] ID:S [TB]

>>33
レス遅くなってすみません。
詳しく書いていただいてありがとうございます。

ちゃんとした理論がない場合に「確認」ではない形で、
グレンジャーコーズより一歩踏み込んだ「因果性」を見つけられるような
統計的な手法があると、いろいろ面白いことができるのではないかと
思ったのですが…

もう少し特定して書くと、

「将来のイベントを予想して現在の行動が変わ」ったことを因果関係を前提とした理論なしに、
検出できるような手法があると面白いですよね。

36 名前: Economania [2007/01/12(金) 00:19:02] ID:S [TB]

計量経済学に関して(おそらく初歩的な?)質問がいくつかあります。
質問スレを利用すべきだと思いますが、話の流れ上、こちらのスレッドで
質問させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

37 名前: Economania [2007/01/12(金) 00:27:15] ID:S [TB]

Q1. 動学的な構造方程式体系は、考察されていますか?

計量経済学の教科書を開いてみると、そこに現れる構造方程式の体系は、
静学的なものであるように見受けられます。

C(t)=α+Y(t)
Y(t)=C(t)+I(t)

のような動学的な構造方程式を考察することは可能なのでしょうか?
あるいは、すでに考察されているのでしょうか?
(教科書でみかけないということは学術誌レベルなのですか??)

Q2. 構造方程式を見ただけで内生変数と外生変数の区別はつくのでしょうか?

たとえば、
C=α+Y
Y=C+I
という同時方程式体系を見たときに、CとYが内生変数であり、
Iが外生変数である、というのは、モデルの作成者でないヒトにも、
式を見ただけで判別できるものなのですか?

38 名前: Economania [2007/01/12(金) 00:32:31] ID:S [TB]

Q3. 内生変数の数(かず)と、構造方程式の数(かず)は、
一致していなければいけないのですか?

Q4. 構造方程式に明示的に示されていない変数の影響について、
モデルの作成者はどう考えるべきなのでしょうか?

1)誤差項の寄与が大きすぎる場合に新たな変数を導入するのですか?
それとも
2)決定係数が小さすぎる場合に新たな変数を導入する
という形で対応するのでしょうか?
3)それとも上記以外の方法があるのでしょうか?

みなさまお忙しいと思いますが、ご教授いただければ幸甚です。

39 名前: すりらんか [2007/01/13(土) 06:50:15] ID:7 [TB]

Q1ってもろ静学(というか同時方程式)では?
具体的に言うとどういう関係でしょう.VARみたいなのかな?

Q2は(定義式の場合以外)左辺には内生変数を書くのでまぁわかります.

ちなみに,Q1・Q2は消費関数だけの推計(第二式は定義式)ですよ.

Q3過剰識別でググってみてください.

Q4
1)と2)の違いがよくわからないんですが??
ちなみに,omitted variablesがあると推定量自体が普遍でも一致でもなくなります.
そういう場合は,いろいろ入れてみてロバストネスをを確認しましょう.

40 名前: Economania [2007/01/13(土) 14:12:44] ID:S [TB]

>>39 すべての質問にコメントしていただきありがとうございます。

>Q1
>>37で書きました方程式、
C(t)=α+Y(t)  ・・・(式1)
は、
過去から未来(あるいは過去から現在)に渡る消費の流列を、おなじく
過去から未来(あるいは過去から現在)に渡る所得の流列の関数として表した式のつもりでした。

僕が「静学的」だと思っている(思い込んでいる?)のは、
ある一時点の消費を、ある一時点の所得の関数として書き下すような式、
たとえば

C_t=α+Y_t  ・・・(式2)

のようなものですが、この(式2)と(式1)の(僕の頭の中での)違いは
次の絵のようにあらわされます。

41 名前: Economania [2007/01/13(土) 14:13:51] ID:S [TB]

(僕の頭の中にある)静学モデルのイメージ



42 名前: Economania [2007/01/13(土) 14:14:21] ID:S [TB]

(僕の頭の中にある)動学モデルのイメージ

[80%に縮小してあります]


43 名前: Economania [2007/01/13(土) 14:19:50] ID:S [TB]

つまり、
静学モデルは、一変数同士の関数であり、

動学モデルは、関数同士の関数である、

というのが僕の頭の中のイメージで、ここで>>37の質問である、
>Q1. 動学的な構造方程式体系は、考察されていますか?

に至ったのです。

それとも、静学モデルと(離散的)動学モデルには、本質的な差は無く、
「先決内生変数」をうまく利用することにより、ドミノ倒し的に、
僕がいうところの「動学」モデルを考察することができるのでしょうか?

(僕が恐れているのは、僕が何かかなり大きな勘違いをしていて、
その勘違いのため、ここ数回の書き込みがまったく馬鹿げたものに
なってしまってはいないだろうか、ということです。そのときはすみません。。)

44 名前: Economania [2007/01/13(土) 14:36:07] ID:S [TB]

>Q2は(定義式の場合以外)左辺には内生変数を書くのでまぁわかります

誘導型の場合は、まさに内生変数を外生変数の関数として表記するので、
左辺を見れば、いいわけですが、構造方程式でも同じだったのですね。
同時方程式体系では、被説明変数を内生変数と呼ぶわけだから、
なるほどー!と納得しました(汗)

>Q3過剰識別でググってみてください

はい、勉強します!
単に、方程式の数と、内生変数の数があっていないと、
問題が解けないから、という理由ではないのですね。

>Q4 1)と2)の違いがよくわからないんですが??

決定係数の高さ、というのは、誤差項も含んだ上での数値だと思っていました。
つまり、
ケース1)誤差項の寄与が大きく(=t値が高い)決定係数が高い場合と
ケース2)誤差項の寄与は大きいが、決定係数が低い場合
とがあるのだと思い込んでいたのですが、違うのでしょうか…

>ちなみに,omitted variablesがあると推定量自体が普遍でも一致でもなくなります

数理統計学の素養がないので、「普遍」や「一致」と聞くと尻込みしてしまいますが、
当該箇所を勉強してみます!

45 名前: すりらんか [2007/01/14(日) 01:30:44] ID:7 [TB]

失礼.
出かける前だったんでちょう不親切な返答でしたね.

動学モデルの推計というとすぐに思いつくのはラグ変数を使う方法です.いわば,
>「先決内生変数」をうまく利用することにより、ドミノ倒し的に、
>僕がいうところの「動学」モデルを考察する
というかんじ.元々のEconomaniaさんのQ1のイメージは「関数をインプットすると関数が出てくる関数」をさがすという方法はないのか?ということですね.それはちょっとわからない.

Q4
>「普遍」や「一致」と聞くと尻込みしてしまいますが、
あっ「×普遍→×不偏」です.
例えば,真のモデルが
Z=aX+bY+ε
のとき,Yを無視して
Z=aX
を推計しても,
Z'(=a'X)の期待値はZではないし(不偏じゃない),サンプルがいくら大きくてもZにはならない(一致性ない)ですよね.

46 名前: Economania [2007/01/14(日) 19:46:14] ID:S [TB]

>>45 どうもです。
>「関数をインプットすると関数が出てくる関数」をさがすという方法はないのか?ということですね.それはちょっとわからない

そうですか。想像するだけで難しそうですし、また現実の経済問題を
扱う限りにおいて、あまり出会わなそうな思考枠組ですよね。

>不偏と一致
ありがとうございます。
おかげさまで、怖くて見ていなかった(笑)有効性もわかるように
なりました!

47 名前: Economania [2007/01/19(金) 00:25:58] ID:S [TB]

相変わらず亀の歩みですみません。
質問が先祖がえりしてしまっているかもしれません…

「グレンジャー因果は、因果の必要条件でも十分条件でもない」
という話を見かけました。これで悩んでしまいました。

「グレンジャー因果であるが、因果ではない」については、
すでにこのスレッドで解決ずみなのですが、
「因果であるが、グレンジャー因果ではない」が難しいです。

AがBの原因である(=因果である)にもかかわらず、
AがBに先行しない(=グレンジャー因果ではない)という例がある、
ということだと理解し、以下のような例を考えました。

「(将来の所得の増加を予想し)高い買い物をし(=B)、
その後、収入があった(=A)」

これは、Aが原因であるにもかかわらず、時間的には後で発生した例、
と考えて問題ありませんでしょうか?

48 名前: Economania [2007/02/20(火) 04:15:33] ID:S [TB]

【花見酒の経済のGNP(GDP)を厳密に計算すると…】

岩田先生の「間違いだらけの経済常識」を読み進めております。
183ページから184ページにかけて、花見酒の経済について解説が
載っています。

これを頼りに花見酒の経済のGNPを考えて(計算して)いたのですが、
わからない部分が出てしまいました。
いろいろ教えていただけると助かります。

49 名前: Economania [2007/02/20(火) 04:23:33] ID:S [TB]

まず、岩田先生の説明の抜粋です。
経済の先生方にとっては常識だと思うのですが、
僕はここがすでに抜け落ちていました!(次の引用のうち最初の2つ)

「GNPとはある期間に生産された最終生産物の合計ですから、
企業の投資支出や個人の消費支出に伴ってモノやサービスが
生産されていなければ、GNPにはなりません。」(p.184)

「「花見酒」では、三升の酒はすでに存在していた在庫で、
それがすべて消費されるだけで、新たに酒が生産されたわけでは
ありませんので、GNPはゼロです。」(p.184)

「ただし、厳密にいうと、熊さんと八つぁんが酒をやり取りするとき、
樽から酒を取り出して相手についでやるというサービスが、実は、
生産されています。したがって、「花見酒」の経済では、
厳密にいえば、このサービスに相当するGNPが生産されているのです」
(p.184)

50 名前: Economania [2007/02/20(火) 04:28:47] ID:S [TB]

僕が計算したいのは、以下のような状況です。

モデル)「花見酒」
熊さんと八つぁんの2人が、花見客の酒への需要をあてこんで、
ひともうけしようと企んでいる。そこで、

酒を1単位あたり100円で、10単位=1000円分仕入れた。

これを花見客に売れば、1単位 200円で売れるとする。

このとき、GNPはどれだけ増加するだろうか?

以下、「 」内の数値は、熊さんたちの経済行動でGNPが増加した分を、
( )内の数値は、酒屋が、熊さんたち2人に酒を提供した時点からの
GNPの増加分を、それぞれ示すことにします。

51 名前: Economania [2007/02/20(火) 04:32:55] ID:S [TB]

【ケース1】実際に花見客にお酒を売った。しかも完売した。

200円×10 − 1000円  = 「1000円」(2000円)
(売上)  (仕入れ原価)  (利益=GNPの増分)

ここでは、「花見客に対する酒提供」というサービス「1000円」が、
GNPの増加となるわけです。
(酒屋が酒を売った時点から計算すれば(2000円)の増加)

問題は、以下に示すような花見酒のケースです。
熊さんと八つぁんがやり取りする「お金」ごとに、場合分けをしました。

52 名前: Economania [2007/02/20(火) 04:37:21] ID:S [TB]

【ケース2】花見酒(1)「お金」が100円の場合

まず熊さんが八つぁんに、次に八つぁんが熊さんに、
100円をお互いに順に渡しながら酒を飲む場合

100円×10−1000円=「0円」(1000円)

この場合GNPは増加しない。
社会全体では、酒屋が2人に酒を提供した分の(1000円)だけが
GNPの増分である。
(つまり樽から酒をだしてついでやるというサービスの価値はゼロだった。)

53 名前: Economania [2007/02/20(火) 04:40:11] ID:S [TB]

【ケース3】花見酒(2)「お金」が150円の場合

お互いに渡し合うお金が150円の場合はどうなるでしょうか。

150円×10−1000円=「500円」(1500円)

お酒を渡し合うサービスの分500円がGNPの増加として計上されました。
岩田先生の本で、指摘があった通りのことです。

しかし次のケースでは、おかしなことが起こるように思われます…

54 名前: Economania [2007/02/20(火) 04:42:46] ID:S [TB]

【ケース4】花見酒(3)「お金」が80円の場合

お金が80円の場合はどうでしょうか?

80円×10 − 1000円 = 「−200円」(800円)

なんと、GNPの増加分がマイナス200円になってしまいました!!

55 名前: Economania [2007/02/20(火) 04:45:36] ID:S [TB]

僕が知りたいのは、僕の議論のどこが「間違っている」のか、ということです。

熊さんと八つぁんの間を行ったり来たりするだけの「お金」の額によって、

あるときはGNPが増えも減りもせず、あるときは増え、
あるときは「減ってしまう!!」というのはどうにも腑に落ちません。

56 名前: Economania [2007/02/20(火) 04:49:41] ID:S [TB]

(一人で何回も連続して書き込みしてすみません。読みやすさを考慮したつもりなのです。
お許しいただければと思います)

書き忘れましたが、

80円×10−1000円

の、×10(かける10)は、酒10単位のことです。

57 名前: Economania [2007/02/20(火) 04:57:48] ID:S [TB]

僕の(おそらく間違えているであろう)考えは以下のとおりです。

熊さんたちが自分達で既に購入済みのモノ(お酒)に対して、
マイナス1000円しているのがおかしいのではないか。

つまり、彼らはお酒の「最終消費者」と考えるべきなのではないか。

ということです。すると各ケースでのGNPの増分は以下のとおりです。

【ケース“2”】 「1000円」(2000円)
【ケース3】 「1500円」(2500円)
【ケース4】 「800円」(1800円)

となり【ケース4】でGNPがマイナスになった不自然さは解消されます。

しかしこのように考えると【ケース1】がおかしくなってしまいます。。

【ケース1】 「2000円」(3000円)

この場合は、花見客相手の商売なので、花見客が最終消費者だと
考えるべきだと(僕は)思います。
このときは、社会全体のGNPの増加は、当初>>51に書いたとおり、
(2000円)であるのが自然だと思います。

58 名前: Economania [2007/02/20(火) 05:04:33] ID:S [TB]

一般に、ある種のサービスは

在庫がききません!

料金と引き換えにその場で生み出さざるを得ないというわけです。

例)マッサージ、散髪、手術

また、サービスは、
また元手なしに、無から生み出されるという性質があります。

つまり、酒代の1000円は、熊さんたち2人という「最終消費者」によって消費されたと考え、

それとは全く別個に、「花見客に酒を売る」というサービスが、
「原価ゼロ」で熊さんたち2人によって生産された、
と考えてよいのだろうか?

という疑問なのです。

59 名前: Economania [2007/02/20(火) 05:09:28] ID:S [TB]

この考えに従えば、【ケース1】は、

1000円 +  200円×10  = 3000円
(酒代)   (サービス代) (GNPの増分)
(熊さんたち)(花見客)←最終消費者

と分解できたことになります。
しかし、>>57で述べたとおり、この考えはおかしい気がするのです。

「花見酒」で2人がお金をやり取りしている部分のGNPの増加を
経済学的に正しく計算するにはどうしたらよいのでしょうか?
ご教授いただけると幸いです。

60 名前: Economania [2007/02/20(火) 05:13:11] ID:S [TB]

非常に長い書き込みになってしまい申し訳ありません。
読むだけでも相当な時間をお掛けしてしまいそうです。

ご負担にならないときに教えていただけるとうれしいです。

61 名前: すりらんか [2007/02/20(火) 15:56:11] ID:7 [TB]

お久しぶりです.

岩田先生の話は,
付加価値生産額と付加価値生産額を測る統計的な手法
とがまじっているのがわかりにくいところだと思います.

統計的な話をすると,

まず酒を1000円買ったのはだれか明確にする必要があります.
「八つぁん&熊さん co.Ltd.」が買ったならば,八熊間のお
酒のやりとりは同一主体内での部署間移動ですから,追加的
な生産活動は無しです.

付加価値生産については
いくらで取引されたかではなく
「酒をついでもらうサービスの効用評価」
というのもが(取引額とは無関係に)あると考えます.
もちろんそんなの測れないでしょうが……

62 名前: cloudy [2007/02/20(火) 15:59:04] ID:V [TB]

>>51, >>52, >>53 は正しいと思います。

それと、熊八の中だけで生産された価値について考えているのですから
仕入れ原価を足してはいけません。だから>>57は間違い。

問題は、仕入れより安く売った場合の >>54 ですね。
まあ、(売り手の)マイナスの付加価値ということで、
マイナスのGDPということでいいんじゃないかと私は思います。
たとえば、在庫品が火事で焼けてしまったのと同じと考えれば
そんなに変なことでもないでしょう。

とはいえ私も専門家ではないので、SNAでこういった損失を
どう扱っているのか、どなたか詳しい方お願いします。

63 名前: cloudy [2007/02/20(火) 16:03:56] ID:V [TB]

すりらんかさんとかぶってしまった。

>>61
なるほど。私は元の問題だとわかりにくいので、

熊さんと八つぁんがそれぞれ500円ずつ別に酒を仕入れ、
さし向かいに店を開いて、お互いの店に行って酒を飲んだ

という風に考えたのですがそれではまずかったですかね。

64 名前: 名無しさん [2007/02/20(火) 17:32:32] ID:h [TB]

>>54

マイナスの付加価値もありえますよね。
例えば、製造コストが数万円かかっているにもかかわらず、
ゼロ円で販売されている携帯電話端末。
原材料の一部は輸入でしょうから、国内生産額はマイナス。
産業連関表では↓のように処理されているようですが、
SNAではどうなんでしょうかねぇ。

http://www.stat.go.jp/data/io/io00_1.htm

>>62
> たとえば、在庫品が火事で焼けてしまったのと同じと考えれば
> そんなに変なことでもないでしょう。

これは、フローの付加価値ではなく、ストックの評価損みたいな
処理になるんじゃないでしょうか?(うろ)

65 名前: 名無しさん [2007/02/20(火) 20:26:05] ID:3C [TB]

以前、岩田先生の「間違いだらけの経済常識」を紹介した本人です。

なんか話が会計の話になっていってるようですが、あの本のあの話で
説明されていることに関する限り、そんな難しい話ではないですよ。
簡単に言えば、マネーゲームのようにお金をぐるぐる回しているだけで
GDPには何の寄与もないという「花見酒の論理」はおかしい、ということが
理解できればいいんです。理由は質問者がまさに書いているとおりで、
二人が交互に酒を交換している部分にサービスが発生しているのだから、
それは立派な経済活動だ、ということです。

66 名前: 名無しさん [2007/02/20(火) 20:33:59] ID:3C [TB]

細かい数字で説明すればかえって質問者を混乱させる「ダメな議論」になるので、
ごく簡単なことだけ指摘。

>酒を1単位あたり100円で、10単位=1000円分仕入れた。

>これを花見客に売れば、1単位 200円で売れるとする。

まず自分で作った仮定が何を意味するのか考えてみること。2人は
この酒を200円で売るつもりで来たのであり、売れば200円で売れることを
知っている。

もし、どちらかが相棒に酒を売ってくれとたのんだとすれば、どちらの
資金で酒を仕入れたかを別にすれば、そこで売り手と買い手が発生したということ。
売り手にすれば、この酒を花見客に売れば200円で売れるのにそれより
安い値段で売ることはできないと考えるはず。一方、買い手にすれば、
買った酒を転売してもたかだか200円にしかならないならば、200円より
高い値段では買わないはず。したがって、この2人の取引価格はまさに
「200円」とならなければなりません。

(本を紹介した者として質問者に理解して欲しいのはこのような「市場による裁定」
ということ。岩田さんのあの本の別の部分でも、この「裁定」によって
価格が決定する、という話は経済的思考の本質としてたびたび使われて
いるはずです。)

67 名前: 名無しさん [2007/02/20(火) 20:37:51] ID:3C [TB]

そこで花見酒モデルでは、2人が交互に200円と1単位の酒を交換することで
合計10単位の酒が消費されたことになります。つまり、2人が酒を飲んだことにより、
2000円だけの価値で計られる余剰が生み出されたことになり、
そのような一見無意味な経済活動によっても、仮に外部に売ったとしても
同じだけの付加価値が生み出されたことになります。逆にそうでないとすれば
2人は1単位200円の取引活動を行うことはできません。

わかりますか?

68 名前: 名無しさん [2007/02/20(火) 20:42:36] ID:3C [TB]

もしわからなければ、こういう仮説的な質問を考えてみること。

2人は2人以外の客に酒を売るつもりだった。それによって利潤が得られたはずなのに
2人で消費してしまったら利潤は生み出されないような気がする。
ならば、その酒が花見客全員で仕入れたものだったらどうなったでしょうか?

つまり、2人を入れた花見客を100人とすれば、100人が交互に
200円を交換しながら10単位の酒を飲んだら付加価値は発生しませんか?
もしその場合は発生しないと思うならば、そういう交換と2人が残りの98人に
酒を売るのとどこが違うんでしょうか?

どこも違いません。なぜならば交換と消費が起きたとき、そのサービスは
必ず1単位200円分の付加価値となるからです。

これでもまだわからなければ、続きは苺の方で続けますよ?

69 名前: 名無しさん [2007/02/20(火) 20:58:03] ID:3C [TB]

ひとつ追加の応用問題。

では2人が外部に売ればいざ知らず、2人だけの交換に限って1単位300円で
取引しようという勝手なルールを作って合意したとすればどうでしょう?
合意が成立するのならば実体以上の価格で交換することは可能です。
すると10単位の酒は3000円の価値に膨れ上がります。しかしこれを
すべて「付加価値」と考えていいでしょうか?

確か同じ箇所に「そのようなゲインはGDPには加算されない」という説明が
ありませんか?ではなぜ1000円分は加算してはいけないのでしょうか?
とりあえずこの話の理解度テストとして答えてみて。

あと、こういう誤解を与えやすい逸話を掲示板で議論する場合は
問題の本を参照すべきではないかと。アマゾンでなら安く手に入ります。
http://www.amazon.co.jp/%E9%96%93%E9%81%95%E3%81%84%E3%81%A0%E3%82%89%E3%81%91%E3%81%AE%E7%B5%8C%E6%B8%88%E5%B8%B8%E8%AD%98%E2%80%95%E7%B5%8C%E6%B8%88%E5%AD%A6%E3%81%8C%E6%9A%B4%E3%81%8F%E4%BF%97%E8%AA%AC%E3%81%AE%E3%82%A6%E3%82%BD-%E5%B2%A9%E7%94%B0-%E8%A6%8F%E4%B9%85%E7%94%B7/dp/4532140641/sr=8-1/qid=1171972559/ref=sr_1_1/249-0295657-5127507?ie=UTF8&s=books

こういう話をするとなんの例えかも理解されずにあまりにも勘違いした
馬鹿なレスをする人が多すぎるので。

70 名前: Economania [2007/02/20(火) 23:32:43] ID:S [TB]

すりらんかさん、cloudyさん、お2人の名無しさん、
こんなに早くレスをいただき、感激しております。

僕の理解のためという理由も含めて、みなさまのご意見を
まとめさせてください。

71 名前: Economania [2007/02/20(火) 23:33:50] ID:S [TB]

>>61
すりらんかさんは、
付加価値生産額(そのもの)と付加価値生産額を測ること(統計的手段)を
分けて考えなければいけないと、指摘してくださいました。

その上で、
>「八つぁん&熊さん co.Ltd.」が買ったならば,
>八熊間のお酒のやりとりは同一主体内での部署間移動ですから,
>追加的な生産活動は無しです.

と指摘してくださいました。
たしかに、会社の中でモノをやり取りすることで、
GNPが増えるのは不合理だと納得いたしました。

72 名前: Economania [2007/02/20(火) 23:34:13] ID:S [TB]

>>62>>64
cloudyさんと>>64さんは、【ケース4】(>>54)について、
産業連関表の統計的手順をふまえて、
「マイナスの付加価値もある」と教えてくださいました。
(原価割れの携帯電話の例も挙げていただきました)

73 名前: Economania [2007/02/20(火) 23:36:07] ID:S [TB]

>>65
>>65さんは
(発言内容からすると、本スレッドの>>25さんですね。
僕も同じ岩田さんの本(The Bookと呼びましょうか(笑))の愛読者です。
理解は浅いかもしれませんが(汗))、

「市場による裁定」の考え(>>66)を念頭に置いて、市場で200円で売れるものを、
それ以下、それ以上の値段で売ることが「取引価格」の理念に反する。
よって、【ケース1】から【ケース4】のすべてのケースにおいて、
付加価値額は2000円と算出すべきだと指摘してくださいました。

これは、目からうろこのご意見でした。

74 名前: Economania [2007/02/20(火) 23:47:39] ID:S [TB]

>>68はよくわかりました(よくわかったと思います(汗))

ただ、>>69のご指摘とご質問については、「うーむ…」と
答えられずに悩んでいる状態です。
まず
>確か同じ箇所に「そのようなゲインはGDPには加算されない」
>という説明がありませんか?
は見当たりません。

逆に質問をさせていただいてよろしいでしょうか?

財やサービスの価格は、すこしでも高くそれを買いたいという人に
合わせてはいけないのでしょうか?という質問です。

75 名前: Economania [2007/02/20(火) 23:52:30] ID:S [TB]

岩田さんの本でも繰り返し出てくるのが、

“企業は少しでも多く儲けようとしている。だから価格差別政策をとることもある”

というテーゼです。
(例:映画館の学生割引、ナイスミディパス(笑)など)

これは僕の例ですが、ホストクラブはどうでしょうか?
常人には馬鹿らしいような高い金額を払って、ホスト達のサービスを
購入する人たちが世の中にはいるわけです。

このような「高いサービス料」は、ホストクラブとその客の間の合意だけで成り立つ、
世間には到底通用しない「取引価格」なのではないでしょうか?

その場合、ホストクラブでの遊興費は、そのままの額ではGNPに計上されないのでしょうか?

これが僕の疑問です。

76 名前: Economania [2007/02/20(火) 23:56:28] ID:S [TB]

あと、

>>69
>こういう誤解を与えやすい逸話を掲示板で議論する場合は
>問題の本を参照すべきではないかと。

これにつきましては>>49で、The Bookの当該ページの当該箇所を、
引用し(書き写し)、議論が有益なものになるよう、気をつけたつもりです。
引用が足りないようであれば、お詫びをしたいと思います。

77 名前: すりらんか [2007/02/21(水) 01:13:24] ID:7 [TB]

付加価値生産とGDPはわけて考えて吉ですよ.
Economaniaさんが聞きたいことが
「理論的な付加価値生産額はいくらになりますか?」
「(八熊間の取引が計上されたとして)統計的なGDPの数値はどうなりますか?」
なのかによって答えが違う.

岩田さんの本は一般書だからここいらをあまりに厳密にしすぎると読みにくいので
GDPは正しく付加価値を集計していることにしているのでしょう.

付加価値生産ならば
お酌をされることの価値を計上することになる.
八が熊にお酌をされることに特別の価値を見いだしているなら
(ホストクラブの例と同じで)大きな付加価値が生産されています.
←価値は主観的なモノです

八熊ともにお酌されることに不の効用があるとは思えませんから,
岩田本にあるとおり「このサービスに相当する付加価値(岩田本ではGNP)が生産
されている」のです.

さて,
>>69にある「300円での売買」がなんらかの不正経理(?)なのか,
本当にそれだけの価値があるのか……本当のところはだれにもわか
りません.

だから統計的なGDPを作成するときは「市場価格」が重要になります.
200円で売れる/200円で買えるモノをそれ以上や以下で買う場合は移
転(贈与)が発生していると考えます.八熊の場合は繰り返し取引が
明らかなだけに移転と処理するのが適切です.

ホストの場合は,ホスト通いから得られる主観的価値以上の金額を払
ってホスト通いをすることはありません(バック約束有りでボトルを
入れるケースとかは捨象).

78 名前: すりらんか [2007/02/21(水) 01:19:57] ID:7 [TB]

途中で切れてた……
>ホスト通いから得られる主観的価値以上の金額を払って
>ホスト通いをすることはありません.
だから付加価値計上が適切,と書くつもりでした.

79 名前: Economania [2007/02/22(木) 00:18:56] ID:S [TB]

>>77
どうもです。
僕のもともとの質問の意図は、
>「(八熊間の取引が計上されたとして)統計的なGDPの数値はどうなりますか?」

にありました。
「市場価格」の重要性や、どのようなときに「移転」と考えるべきか、
など、考えが深まりました!

80 名前: 名無しさん [2007/02/25(日) 22:02:52] ID:3F [TB]

>>74>>69
市場で売れば200円でしか売れないのに、将来に対する2人の過大な将来予測か
あるいは談合のような不正か原因は問いませんが、なんらかの理由で300円で
取引することを合意したとしましょう。しかし、彼らが合理的であるのならば
そんな合意は長続きしませんね?なぜならば、そんな取引を繰り返しているうちに、
必ずどちらか買い手に回った方が「市場で200円の価値しかないものを引き取るのに
どうして300円も支払わなければならないのだろうか?」と気づくはずだから。

では、仮に目をつぶって300円でそれを買い、自分では消費せずにまた相手に
売り戻せば次の日には301円で相手に売れるとどちらかが予測したとします。
さらに301円で買えば次の日に302円で売り戻すことができると相手も
予測して・・・こんなふうに酒の値段がどんどん2人の間で上がっていくと
予測していたらどうでしょうか?

このように実態(市場価格)から予測のみによってどんどん乖離していくような
価値をGDPと認められるでしょうか?それに対する答えが>>69の答えです。

81 名前: 名無しさん [2007/02/25(日) 22:11:15] ID:3F [TB]

>>74
質問の方にもお答えしておきます。

逆に質問をさせていただいてよろしいでしょうか?

>財やサービスの価格は、すこしでも高くそれを買いたいという人に
>合わせてはいけないのでしょうか?という質問です。

OKです。しかし、この逸話に当てはめれば、2人が酒を売ろうとしている
花見客それぞれが持っている酒に対する留保効用がマチマチで、200円でなら
1単位の酒を買ってもいいと考えている客もいれば、300円まで支払ってもよい、
と考える客もいる、というふうに条件をゆるめることにすぎません。だとすれば、
2人は、300円の客が酒を購入したいと考える限り、酒を市場に持っていけば
300円で売れるということを知ることになりますし、上で説明されてるのと
同じ論理で「300円より高ければ買わない」「300円より安ければ売らない」
という意思が2人の取引で働き、300円で取引が成立することになるでしょう。
そのような客が市場に存在する限り、酒に差別価格を設定する理由なんて
ありませんよね?ということは差別価格の話だとは別だということもすぐ
わかると思います。

82 名前: 名無しさん [2007/02/25(日) 22:24:47] ID:3F [TB]

>>73
>「市場による裁定」の考え(>>66)を念頭に置いて、
>・・・
>これは、目からうろこのご意見でした。

ちょっとキツイ言い方かもしれませんが、この時点で「目からうろこ」というのも
ちょっと変なのでは?だって、岩田氏のその本のテーマ(「世間の常識は
経済学に照らせば「逆立ちした理論」が多い」)はまさにそうした市場裁定のような
話なのですから。価格がどのように決まるのか、という話はすでにその前の部分、

「銀座のコーヒーが高いのはテナント料が高いから、というのは間違い」
「地主である家主が家賃を値上げするのは不当だ、というのは間違い」etc.

にまったく同じ論理で説明されているのですから。
例えば、地主が家賃を据え置くときに発生する「機会費用」に思いを
めぐらせてください。賃貸市場に出せば11万円で借りてくれる借り手が
存在するとき、いくらそれが自前の土地で資産税などのぞけば保有コストゼロに
見えたとしても、その部屋を10万円で貸せると思いますか?

つまり、その話も花見酒の話とまったく同じ話なんです。

83 名前: 名無しさん [2007/02/25(日) 22:46:02] ID:3F [TB]

最後にちょっと余談ですが、ちょうどいま、苺の方で「自己実現均衡」の話が
出ています。これはあるシグナルによって人々が同じ予想をおこない、
それにしたがって行動した結果、その予想通りの結果が実現するような均衡を
指します。例えばみんながデフレ予想をおこない、それにしたがって行動した結果、
やはりデフレになればそれは自己実現均衡と呼べます。

花見酒の逸話で言えば、もし花見客全員が「明日には酒1単位は300円に
高騰するだろう」と予想し、それにしたがって最適戦略を決定する
(200円より高く300円以下であれば買ってもよいとオファーを出す)
とすれば、2人の酒売りは(明日には300円で売れるのだから)300円で
取引するのが正しい選択となるでしょう。

さてこのような場合、その300円という均衡価格がファンダメンタルズに基づく
ものなのか、それともそれ以上に過大に評価されたものかはとても難しい
実証的判断をともないます。だってもともと質問者の設定したルール
(花見客に酒を売れば1単位200円で売れるし、それは2人の共有知識である)
から出発しているに過ぎないわけで、そもそもその200円は正しく
ファンダメンタルに基づいているものかどうかはわれわれは何も仮定して
いなかったからです。

どうせこのような話を進めるならば、ここまで考えを進めてもらいたいもの
なんですが、最近では苺でもどこでもこういう研究者のうちでは「ホット」な
話題を提供する人が少なくなり、また提供されても誰も気の利いたレスも
つけられないのは本当に残念ですね。

84 名前: 名無しさん [2007/06/14(木) 00:50:44] ID:5H [TB]

ジョン・マクミラン『市場を創る』を読んでるんですけど、ナイジェリアの(だったかな?うろ覚え)政府に迫害されて、ガンガン人が殺されても結局、市場(いちば)ができちゃうってところよんで経済学が完全に科学であることを確信しました。

85 名前: 名無しさん [2007/06/14(木) 16:58:20] ID:5I [TB]

↑すんません。ナイジェリアじゃなくてガーナ、ガンガン人が
殺されたんじゃなくて、物売りしていた子連れの母親が子供を
引き離されて銃殺された、という記述でした。

86 名前: すりらんか [2007/06/15(金) 16:01:18] ID:7 [TB]

あ.そのエピソード面白そうですね!
日本の例だと……新宿に闇市が立ったのは8/16だそうです.
これもなかなかすごい.

87 名前: 名無しさん [2007/06/16(土) 01:00:09] ID:5L [TB]

もうちょっと詳しく引いてみます。

 ガーナ政府は周期的に、そしてときには暴力的な仕方で
マコラ市場の活動を止めさせようと試みてきたが、市場は運営
されつづけている。それらの試みは、1979年、軍事政府が
価格統制を破った罪で市場の取引者たちを告発した後に、
残忍の極みに達した。その後、クマシの町ではマシンガンで
武装した兵士たちが市場を襲撃して取引者たちにリンチを加えた。
兵士は取引者の1人を不当利得者として非難しながら、背中から
赤ん坊を剥ぎ取り、彼女を銃で撃った。それから、
ブルドーザーが市場の屋台をすりつぶして灰塵に帰すせしめた。
兵士はいった。
「これでガーナの女性は悪いことを止めなければならないと
わかっただろう」と。


88 名前: 名無しさん [2007/06/16(土) 01:19:46] ID:5L [TB]

(続き)
 ガーナ政府は「市場の女性たちによる脅威」という宣伝文句
を行使することによって、ひどい欠乏とインフレーションを
引き起こした自らの政策失敗のスケープゴートとして
商人たちを利用した。新聞は政府の主張をそのまま繰り返した。
ある新聞は、市場の破壊を
「冷酷なマコラの陰謀者たち(つまり、商人たちである)
の手の中でどうすることもできなかった」
「労働者や普通のひとたちがに歓喜の涙」を流させる
「幸せな悲劇」と書いた。
 1週間のうちに商人たちは露天のあった場所に戻り、
屋根はない状態だったが、魚や野菜を売っていた。
ロバートソン(アフリカ文化の研究者)はこの商人たちの
成し遂げたことは、「知性と決意、そしてときには必死さが
もたらした勝利である」と書いた。
 ━マクミラン(瀧澤弘和、木村友二訳)『市場を創る』NTT出版
 
 うーん、おもしろいですよね。市場が自生的な秩序である
ことが如実に描かれていて。

 論座の7月号を目にしたら青木昌彦先生がでてて、この本と
『セイヴィング・キャピタリズム』をほめてて、若田部先生は
ジョン・ケイ『市場の真実』をこの本といっしょにほめてんですよね。
財政的にキツイなー。

89 名前: すりらんか [2007/06/26(火) 00:13:10] ID:7 [TB]

ものすごい亀レスですが,引用ありがとうございます!
久しぶりに少し教養を高めてみようかな.

2 名前: すりらんか [2006/11/24(金) 00:53:02] ID:7

とりあえず,今年のベストテンでも出してみましょうか?
んで年末の東洋経済,ダイヤモンドあたりのランキングとくらべてみるとか.
5 名前: すりらんか [2006/12/06(水) 21:44:14] ID:7

>最近野菜が豊作で、値崩れを避けるために農家が自主
>廃棄に走っている
ってなことが可能なのは市場が競争的ではないからです.
(もし競争的ならば他の農家が自主廃棄して値段が維持
されたところで自分だけ大量に売るでしょう)ようするに
カルテルがあるって事.

>この状況を数理モデルで書き下し、分析することは可能な
>のでしょうか?
1・2年生向けの教科書に載ってると思うよ(僕の頃は定番
だったけど,最近はあんまりはやりの話題だから載ってない
のかなぁ)
8 名前: cloudy [2006/12/07(木) 23:01:26] ID:V

> 生産性成長が失業を生み出し

こちらで示されている
http://ksghome.harvard.edu/~jstock/

このグラフは、むしろ逆の事実を示しているように見えます。
http://ksghome.harvard.edu/~jstock/pdf/rs_fig8a.pdf
9 名前: luke [2006/12/08(金) 09:54:54] ID:F

古典的な考え方だと、供給が増え「過ぎた」ならば、それに応じて
価格を下げれば必ず需要を増やすことができて、いつでも供給に
応じた需要を生み出せる、ということになります(Sayの法則)。

しかし、実際には名目価格がなかなか下がりにくくて、すぐに
市場が均衡しないということも有り得ます。その場合でも
クルーグマンも書いてますが、中央銀行が貨幣の供給を増やして
やれば、実質的に価格を下げることができますから、市場を早く
均衡させることができます。

個々の市場は遅かれ早かれ、常に均衡に達することが可能です。
調整が遅れてギャップが生じることは有り得ますが、その結果の
失業とか好不況のような、社会全体の景気は中央銀行が決める
ことで、中央銀行が十分に「アクセルを踏めば」全部の
市場の調整を早めることが可能です。

>「ホットドッグ4千万個も食えないよ!」

より現実的な話にするならば、単に個数だけではなくて高級品に
シフトしていけば、「物理的に食べきれない」という心配はなく
なります。以前のソーセージ2個分の手間がかかる高級ソーセージ
1個を生産すればよいわけです。

実際、食品も工業製品もサービスも、長い間で見れば量だけでなく
質的な向上が大きいのです。貧しい国と比べて日本の一人当たり食糧
消費は桁違いですが、カロリーとか量が桁違いなわけではありません。
11 名前: luke [2006/12/10(日) 23:07:59] ID:F

>現実と照らして謎なのは、
>>中央銀行が十分に「アクセルを踏めば」全部の
>>市場の調整を早めることが可能
>ならば、なぜそれをしない・しなかったのか、という点です。

「日銀にはそうするインセンティブがない」というのがよく言われる
解釈ですね。ただ、経済学的な分析というのはあくまで統計的に
あてはまる話であり、日銀総裁・政策委員のような少人数の集団に
それほど良くあてはまるとは限りません。属人的な要素も大きいでしょう。

>前年同月比で22%もマネタリーベースを減少させた

不必要に引き締めすぎなのは確かだと思いますが、ここでの22%という
値は、量的緩和政策での日銀当座預金の超過準備分(ブタ積みと呼ばれた、
直接には何の効果もないとされる金額)がなくなった分を含んでいるので
注意が必要だと思います。

11月のマネーサプライ伸び率は前年同月比で+0.7%で、一応伸びては
います。(非常に低い伸び率で、引き締めすぎであるとは思いますが)。
16 名前: すりらんか [2006/12/13(水) 22:12:54] ID:7

その本を読んだことがない(あるかもだけど忘れた)のでおおざっぱに回答.

・グレンジャー因果
これは文字通り統計的な順番を示すだけです.むしろ「それは因果ではな
くグレンジャー因果にすぎないのでは?」といった使われ方をする方が多
いかも?

・地価と地代
これは統計的にそうだという話ではないです.そうでないと矛盾が生じるか
ら「当然」だというわけ.土地からの収益以上の地代を払う人はいないた
め,土地からのインカムゲインはその土地から得られる便益で決定してし
まう(逆の場合は裁定者が登場).地代が決まってしまっているんだから
「地価→地代」という因果はないというわけ.

一方,土地所有からはインカムゲインが得られる.もってるとたくさん得
するものの値段が高いのはこれまた当然(これは裁定者が一人いれば成り
立つ).だから「地代→地価」の因果関係はある.

もちろん地代のみが地価の決定原因かどうかはここでの話とは別.
21 名前: Economania [2006/12/14(木) 01:29:29] ID:S

僕の疑問は、「受験勉強と受験」のようなものでも、

「受験」が原因となって(つまり「受験」を目標として)、
A君は「受験勉強をし、学力を向上させた」

という「結論」を導出してくれるような「方法論」はあるのだろうか?
あるとすれば、どのような方法だろうか?

ということなのです。
13 名前: Economania [2006/12/13(水) 13:38:25] ID:S

岩田規久男著「間違いだらけの経済常識」の中に、
「地代が地価を決定する」という話がありました。

将来、地代や家賃の上昇が「予想」されると、それを織り込んで、
現在の時点で、地代が上昇する、という話でした。

僕が衝撃を受けたのは、
地代が地価を決めるのか、地価が地代を決めるのか、その因果関係の方向を
証明する方法がある、という箇所でした。
(自分にとっては、経済学に触れた中で最大の衝撃でした!)
27 名前: すりらんか [2006/12/14(木) 12:30:20] ID:7

>因果関係をテストする方法がある
というよりも
>因果関係の方向を証明する方法はあるんだよ
ということなのかとおもいます(で証明は僕が書いたとおりなんじゃないかと).

テストする……としたら実験しかないかと思います.
例えば,地代は変わりようがない状態で繰り返し土地売買をやって
表面上の価格をつり上げるとか……

ちなみに図の場合
「学力上昇は受験をクレンジャーコーズした」
ということになります(時間的前後関係を検出する「だけ」なんです).
だからグレンジャーコーズは経済理論で予想される関係が
24 名前: Economania [2006/12/14(木) 01:57:03] ID:S

(jpgだと表示されないみたいなのでgifで貼り付けます。本当にすみません(涙))
25 名前: 名無しさん [2006/12/14(木) 11:45:48] ID:2S

>>13
通りすがりです。

その本は僕の愛読本でもあるので多少答えられますが、ほぼすりらんか氏の答と同じで、
「地代が地価を決める」というのはいわば基本的な経済学の考え方を初心者に説明した
逸話的な話で統計的にどうこうという話じゃないです。

ようするに、「こんなに地価が高くては地代を上げなきゃやってられない」とか
「銀座で喫茶店を営業するならコーヒー1千円じゃないと採算とれないから困る」といった
世間にありがちの“間違い”は経済学から見れば逆立ちした論理なんだと、ということ。
(逆にみんなが土地に高い値段(地代)をつけるから地価が高くなるし、
銀座で高いコーヒーを飲んでもいいという人がいっぱいいるから一杯1千円つけられる。)

そういう発想が“常識”となれば、この本は卒業でしょう。こんどはあなたが
そういう誤解している人を掲示板で見つけたらこの例えをうまく使って
説明すればいいのです。
(苺あたりにも逆立ち論理の人ってわんさかいる・・ッファラバdf・・・ry)
26 名前: 名無しさん [2006/12/14(木) 11:48:14] ID:2S

それにしてもこんないい本が絶版なのはもったいないな。実はこの間探してみたけど
もう本屋に在庫もないみたい。

内容的にちょっと古くなっているので(バブルの後ぐらいの時期)、岩菊センセイに
続編を書いてもらいたい。

(似たような主旨のテキストに飯田氏のやつがあるけど、こういう会話形式のものがあってもいい。)
29 名前: Economania [2006/12/15(金) 00:04:26] ID:S

(図を貼り損ねました(汗))
30 名前: Economania [2006/12/15(金) 00:15:15] ID:S

さらに書きますと、

ここに移動する前の掲示板の
「◆経済に関する質問すれ◆」での41番目のドラエモンさんによる発言、
「内生変数間の時間的前後関係は、ルーカス批判に耐えられない主張でありりじぇくと。」

というのが何らかの関係を持っているように思われるのです。

つまり、「勉強による学力の向上」が「命題の証明をひらめかせた」ようでもあり、
「命題を証明したい」から「勉強して学力を向上させよう」と思ったようでもあり、

うまくモデル化をすると、この両者が「モデルの中の内生変数」となり、
その時間的前後関係、つまり、「学力の向上」が「証明のひらめき」に先行したとしても、
だからといって、学力の向上が証明のひらめきの原因だとは“いえない!”

というようにモデル化はできるのだろうか?という疑問に行き着きました。

だんだん、経済から離れてしまいましたが、上に書いたことは正しいというかありうる話であるかどうかコメントをいただけると幸いです。
33 名前: すりらんか [2006/12/17(日) 00:53:37] ID:7

統計的分析の目指すところは,多くの場合,
・ある仮説の必要条件の成立を確認する
ことにあります.内生変数と外生変数の区別も理論的な仮説をベースにし
両者の関係を発見すると言うよりも「確認する」ことが重視されます(構
造モデルでは特に).

ざっくり言うと……それまでの主流である構造推計に対し,統計で「あり
そうな仮説」をピックアップするのが時系列モデルの当初の目的です.だ
から「因果がありそうな場合は時間的な前後関係もあることがおおいかん
じ」というわけでグレンジャーコーズが重要になった.

で,グレンジャーコーズの注意点として変数の変化の前に「変数の変化
の前に,その予想が重要になる」場合,変数の前後関係に注目していると
因果関係を逆に捉えてしまうことになる.それを解決するためには理論を
前提とした構造推計が必要(そうするとfact findではなく確認になる).

>>30の例は普通のルーカス批判の話とは違う.
将来のイベントを予想して現在の行動が変わるというのがルーカスの指摘.

例えば,どんなに「命題を証明したい」と思っても「学力の向上」がなけ
れば「命題の証明をひらめかせた」というイベントは起きない.だから,
すなおに、「勉強による学力の向上」が「命題の証明をひらめかせた」の
原因.

とこんなところが僕の理解.
かなり自己流だと思うけど.
39 名前: すりらんか [2007/01/13(土) 06:50:15] ID:7

Q1ってもろ静学(というか同時方程式)では?
具体的に言うとどういう関係でしょう.VARみたいなのかな?

Q2は(定義式の場合以外)左辺には内生変数を書くのでまぁわかります.

ちなみに,Q1・Q2は消費関数だけの推計(第二式は定義式)ですよ.

Q3過剰識別でググってみてください.

Q4
1)と2)の違いがよくわからないんですが??
ちなみに,omitted variablesがあると推定量自体が普遍でも一致でもなくなります.
そういう場合は,いろいろ入れてみてロバストネスをを確認しましょう.
37 名前: Economania [2007/01/12(金) 00:27:15] ID:S

Q1. 動学的な構造方程式体系は、考察されていますか?

計量経済学の教科書を開いてみると、そこに現れる構造方程式の体系は、
静学的なものであるように見受けられます。

C(t)=α+Y(t)
Y(t)=C(t)+I(t)

のような動学的な構造方程式を考察することは可能なのでしょうか?
あるいは、すでに考察されているのでしょうか?
(教科書でみかけないということは学術誌レベルなのですか??)

Q2. 構造方程式を見ただけで内生変数と外生変数の区別はつくのでしょうか?

たとえば、
C=α+Y
Y=C+I
という同時方程式体系を見たときに、CとYが内生変数であり、
Iが外生変数である、というのは、モデルの作成者でないヒトにも、
式を見ただけで判別できるものなのですか?
45 名前: すりらんか [2007/01/14(日) 01:30:44] ID:7

失礼.
出かける前だったんでちょう不親切な返答でしたね.

動学モデルの推計というとすぐに思いつくのはラグ変数を使う方法です.いわば,
>「先決内生変数」をうまく利用することにより、ドミノ倒し的に、
>僕がいうところの「動学」モデルを考察する
というかんじ.元々のEconomaniaさんのQ1のイメージは「関数をインプットすると関数が出てくる関数」をさがすという方法はないのか?ということですね.それはちょっとわからない.

Q4
>「普遍」や「一致」と聞くと尻込みしてしまいますが、
あっ「×普遍→×不偏」です.
例えば,真のモデルが
Z=aX+bY+ε
のとき,Yを無視して
Z=aX
を推計しても,
Z'(=a'X)の期待値はZではないし(不偏じゃない),サンプルがいくら大きくてもZにはならない(一致性ない)ですよね.
51 名前: Economania [2007/02/20(火) 04:32:55] ID:S

【ケース1】実際に花見客にお酒を売った。しかも完売した。

200円×10 − 1000円  = 「1000円」(2000円)
(売上)  (仕入れ原価)  (利益=GNPの増分)

ここでは、「花見客に対する酒提供」というサービス「1000円」が、
GNPの増加となるわけです。
(酒屋が酒を売った時点から計算すれば(2000円)の増加)

問題は、以下に示すような花見酒のケースです。
熊さんと八つぁんがやり取りする「お金」ごとに、場合分けをしました。
57 名前: Economania [2007/02/20(火) 04:57:48] ID:S

僕の(おそらく間違えているであろう)考えは以下のとおりです。

熊さんたちが自分達で既に購入済みのモノ(お酒)に対して、
マイナス1000円しているのがおかしいのではないか。

つまり、彼らはお酒の「最終消費者」と考えるべきなのではないか。

ということです。すると各ケースでのGNPの増分は以下のとおりです。

【ケース“2”】 「1000円」(2000円)
【ケース3】 「1500円」(2500円)
【ケース4】 「800円」(1800円)

となり【ケース4】でGNPがマイナスになった不自然さは解消されます。

しかしこのように考えると【ケース1】がおかしくなってしまいます。。

【ケース1】 「2000円」(3000円)

この場合は、花見客相手の商売なので、花見客が最終消費者だと
考えるべきだと(僕は)思います。
このときは、社会全体のGNPの増加は、当初>>51に書いたとおり、
(2000円)であるのが自然だと思います。
52 名前: Economania [2007/02/20(火) 04:37:21] ID:S

【ケース2】花見酒(1)「お金」が100円の場合

まず熊さんが八つぁんに、次に八つぁんが熊さんに、
100円をお互いに順に渡しながら酒を飲む場合

100円×10−1000円=「0円」(1000円)

この場合GNPは増加しない。
社会全体では、酒屋が2人に酒を提供した分の(1000円)だけが
GNPの増分である。
(つまり樽から酒をだしてついでやるというサービスの価値はゼロだった。)
53 名前: Economania [2007/02/20(火) 04:40:11] ID:S

【ケース3】花見酒(2)「お金」が150円の場合

お互いに渡し合うお金が150円の場合はどうなるでしょうか。

150円×10−1000円=「500円」(1500円)

お酒を渡し合うサービスの分500円がGNPの増加として計上されました。
岩田先生の本で、指摘があった通りのことです。

しかし次のケースでは、おかしなことが起こるように思われます…
54 名前: Economania [2007/02/20(火) 04:42:46] ID:S

【ケース4】花見酒(3)「お金」が80円の場合

お金が80円の場合はどうでしょうか?

80円×10 − 1000円 = 「−200円」(800円)

なんと、GNPの増加分がマイナス200円になってしまいました!!
61 名前: すりらんか [2007/02/20(火) 15:56:11] ID:7

お久しぶりです.

岩田先生の話は,
付加価値生産額と付加価値生産額を測る統計的な手法
とがまじっているのがわかりにくいところだと思います.

統計的な話をすると,

まず酒を1000円買ったのはだれか明確にする必要があります.
「八つぁん&熊さん co.Ltd.」が買ったならば,八熊間のお
酒のやりとりは同一主体内での部署間移動ですから,追加的
な生産活動は無しです.

付加価値生産については
いくらで取引されたかではなく
「酒をついでもらうサービスの効用評価」
というのもが(取引額とは無関係に)あると考えます.
もちろんそんなの測れないでしょうが……
62 名前: cloudy [2007/02/20(火) 15:59:04] ID:V

>>51, >>52, >>53 は正しいと思います。

それと、熊八の中だけで生産された価値について考えているのですから
仕入れ原価を足してはいけません。だから>>57は間違い。

問題は、仕入れより安く売った場合の >>54 ですね。
まあ、(売り手の)マイナスの付加価値ということで、
マイナスのGDPということでいいんじゃないかと私は思います。
たとえば、在庫品が火事で焼けてしまったのと同じと考えれば
そんなに変なことでもないでしょう。

とはいえ私も専門家ではないので、SNAでこういった損失を
どう扱っているのか、どなたか詳しい方お願いします。
64 名前: 名無しさん [2007/02/20(火) 17:32:32] ID:h

>>54

マイナスの付加価値もありえますよね。
例えば、製造コストが数万円かかっているにもかかわらず、
ゼロ円で販売されている携帯電話端末。
原材料の一部は輸入でしょうから、国内生産額はマイナス。
産業連関表では↓のように処理されているようですが、
SNAではどうなんでしょうかねぇ。

http://www.stat.go.jp/data/io/io00_1.htm

>>62
> たとえば、在庫品が火事で焼けてしまったのと同じと考えれば
> そんなに変なことでもないでしょう。

これは、フローの付加価値ではなく、ストックの評価損みたいな
処理になるんじゃないでしょうか?(うろ)
65 名前: 名無しさん [2007/02/20(火) 20:26:05] ID:3C

以前、岩田先生の「間違いだらけの経済常識」を紹介した本人です。

なんか話が会計の話になっていってるようですが、あの本のあの話で
説明されていることに関する限り、そんな難しい話ではないですよ。
簡単に言えば、マネーゲームのようにお金をぐるぐる回しているだけで
GDPには何の寄与もないという「花見酒の論理」はおかしい、ということが
理解できればいいんです。理由は質問者がまさに書いているとおりで、
二人が交互に酒を交換している部分にサービスが発生しているのだから、
それは立派な経済活動だ、ということです。
66 名前: 名無しさん [2007/02/20(火) 20:33:59] ID:3C

細かい数字で説明すればかえって質問者を混乱させる「ダメな議論」になるので、
ごく簡単なことだけ指摘。

>酒を1単位あたり100円で、10単位=1000円分仕入れた。

>これを花見客に売れば、1単位 200円で売れるとする。

まず自分で作った仮定が何を意味するのか考えてみること。2人は
この酒を200円で売るつもりで来たのであり、売れば200円で売れることを
知っている。

もし、どちらかが相棒に酒を売ってくれとたのんだとすれば、どちらの
資金で酒を仕入れたかを別にすれば、そこで売り手と買い手が発生したということ。
売り手にすれば、この酒を花見客に売れば200円で売れるのにそれより
安い値段で売ることはできないと考えるはず。一方、買い手にすれば、
買った酒を転売してもたかだか200円にしかならないならば、200円より
高い値段では買わないはず。したがって、この2人の取引価格はまさに
「200円」とならなければなりません。

(本を紹介した者として質問者に理解して欲しいのはこのような「市場による裁定」
ということ。岩田さんのあの本の別の部分でも、この「裁定」によって
価格が決定する、という話は経済的思考の本質としてたびたび使われて
いるはずです。)
68 名前: 名無しさん [2007/02/20(火) 20:42:36] ID:3C

もしわからなければ、こういう仮説的な質問を考えてみること。

2人は2人以外の客に酒を売るつもりだった。それによって利潤が得られたはずなのに
2人で消費してしまったら利潤は生み出されないような気がする。
ならば、その酒が花見客全員で仕入れたものだったらどうなったでしょうか?

つまり、2人を入れた花見客を100人とすれば、100人が交互に
200円を交換しながら10単位の酒を飲んだら付加価値は発生しませんか?
もしその場合は発生しないと思うならば、そういう交換と2人が残りの98人に
酒を売るのとどこが違うんでしょうか?

どこも違いません。なぜならば交換と消費が起きたとき、そのサービスは
必ず1単位200円分の付加価値となるからです。

これでもまだわからなければ、続きは苺の方で続けますよ?
69 名前: 名無しさん [2007/02/20(火) 20:58:03] ID:3C

ひとつ追加の応用問題。

では2人が外部に売ればいざ知らず、2人だけの交換に限って1単位300円で
取引しようという勝手なルールを作って合意したとすればどうでしょう?
合意が成立するのならば実体以上の価格で交換することは可能です。
すると10単位の酒は3000円の価値に膨れ上がります。しかしこれを
すべて「付加価値」と考えていいでしょうか?

確か同じ箇所に「そのようなゲインはGDPには加算されない」という説明が
ありませんか?ではなぜ1000円分は加算してはいけないのでしょうか?
とりあえずこの話の理解度テストとして答えてみて。

あと、こういう誤解を与えやすい逸話を掲示板で議論する場合は
問題の本を参照すべきではないかと。アマゾンでなら安く手に入ります。
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こういう話をするとなんの例えかも理解されずにあまりにも勘違いした
馬鹿なレスをする人が多すぎるので。
49 名前: Economania [2007/02/20(火) 04:23:33] ID:S

まず、岩田先生の説明の抜粋です。
経済の先生方にとっては常識だと思うのですが、
僕はここがすでに抜け落ちていました!(次の引用のうち最初の2つ)

「GNPとはある期間に生産された最終生産物の合計ですから、
企業の投資支出や個人の消費支出に伴ってモノやサービスが
生産されていなければ、GNPにはなりません。」(p.184)

「「花見酒」では、三升の酒はすでに存在していた在庫で、
それがすべて消費されるだけで、新たに酒が生産されたわけでは
ありませんので、GNPはゼロです。」(p.184)

「ただし、厳密にいうと、熊さんと八つぁんが酒をやり取りするとき、
樽から酒を取り出して相手についでやるというサービスが、実は、
生産されています。したがって、「花見酒」の経済では、
厳密にいえば、このサービスに相当するGNPが生産されているのです」
(p.184)
77 名前: すりらんか [2007/02/21(水) 01:13:24] ID:7

付加価値生産とGDPはわけて考えて吉ですよ.
Economaniaさんが聞きたいことが
「理論的な付加価値生産額はいくらになりますか?」
「(八熊間の取引が計上されたとして)統計的なGDPの数値はどうなりますか?」
なのかによって答えが違う.

岩田さんの本は一般書だからここいらをあまりに厳密にしすぎると読みにくいので
GDPは正しく付加価値を集計していることにしているのでしょう.

付加価値生産ならば
お酌をされることの価値を計上することになる.
八が熊にお酌をされることに特別の価値を見いだしているなら
(ホストクラブの例と同じで)大きな付加価値が生産されています.
←価値は主観的なモノです

八熊ともにお酌されることに不の効用があるとは思えませんから,
岩田本にあるとおり「このサービスに相当する付加価値(岩田本ではGNP)が生産
されている」のです.

さて,
>>69にある「300円での売買」がなんらかの不正経理(?)なのか,
本当にそれだけの価値があるのか……本当のところはだれにもわか
りません.

だから統計的なGDPを作成するときは「市場価格」が重要になります.
200円で売れる/200円で買えるモノをそれ以上や以下で買う場合は移
転(贈与)が発生していると考えます.八熊の場合は繰り返し取引が
明らかなだけに移転と処理するのが適切です.

ホストの場合は,ホスト通いから得られる主観的価値以上の金額を払
ってホスト通いをすることはありません(バック約束有りでボトルを
入れるケースとかは捨象).
74 名前: Economania [2007/02/20(火) 23:47:39] ID:S

>>68はよくわかりました(よくわかったと思います(汗))

ただ、>>69のご指摘とご質問については、「うーむ…」と
答えられずに悩んでいる状態です。
まず
>確か同じ箇所に「そのようなゲインはGDPには加算されない」
>という説明がありませんか?
は見当たりません。

逆に質問をさせていただいてよろしいでしょうか?

財やサービスの価格は、すこしでも高くそれを買いたいという人に
合わせてはいけないのでしょうか?という質問です。
73 名前: Economania [2007/02/20(火) 23:36:07] ID:S

>>65
>>65さんは
(発言内容からすると、本スレッドの>>25さんですね。
僕も同じ岩田さんの本(The Bookと呼びましょうか(笑))の愛読者です。
理解は浅いかもしれませんが(汗))、

「市場による裁定」の考え(>>66)を念頭に置いて、市場で200円で売れるものを、
それ以下、それ以上の値段で売ることが「取引価格」の理念に反する。
よって、【ケース1】から【ケース4】のすべてのケースにおいて、
付加価値額は2000円と算出すべきだと指摘してくださいました。

これは、目からうろこのご意見でした。

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